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導入事例

商業施設の複雑な物件管理を省力化 オプション機能で、精緻な収益予測が可能に −福岡リアルティ−

大坪恵太郎氏不動産資産の有効活用は、いまや企業の重要な経営戦略のひとつ。
J-REIT(日本版不動産投資信託)市場の盛り上がりを受け、
REIT各社でもより魅力的な物件の運用と情報発信に力を注いでいる。
商業施設やオフィスなど、保有する物件の特徴に応じた管理が求められ、
ポートフォリオを効率的に集約・分析できるシステムの重要性が高まっている。

J-REIT市場の活況が続いている。各REITの資産総額は伸び、新規上場する不動産投資法人も後を絶たない。
設立から2年半を迎えた福岡リート投資法人は、1000億円を超える資産総額を持つ日本初の「地域密着型」の不動産投資信託。九州最大級のデベロッパー、福岡地所を筆頭とする有力なスポンサーの開発力を支えに、上場以来、毎期1万8000円以上の分配金を維持し着実に業績を伸ばしている。
福岡リートの資産運用会社である、福岡リアルティの投資部シニアマネージャーの大坪恵太郎氏は「福岡リートは地域密着型をコンセプトに掲げ、福岡を中心とした九州経済圏の物件を投資対象としています。この地域の成長力を、たくさんの方に感じていただきたい」と語る。

同地域は自転車や半導体といった先端産業の拠点が集まると同時に、人口増加率が全国でも群を抜く大消費地、福岡都心圏を抱える。「住みやすさや子育てのしやすさが人々を引きつけ、九州全域から多くの人が集まってきます。」(大坪氏=以下同)

変動賃料に柔軟に対応

キャナルシティ博多九州経済圏の潜在的成長力に投資する福岡リートは、商業施設を多く運用対象とする。「主に福岡・九州経済圏の大規模な商業施設を運営・管理し、地域の活性化を図るとともに収益向上を目指しています。」ポートフォリオは商業施設の割合が約63%を占め、オフィスが約34%、残りが住居となっている(2006年8月31日時点)。地域に密着した堅実な運用姿勢が、幅広い投資家から支持されている。

しかし、これらの商業施設の運営は非常に手間のかかる部分が多い。「同じプロパティマネジメント(PM)会社でも、施設やテナントの特性に応じて使用する運営・管理システムが異なるケースも。運用面でもオフィスや住宅と違い、売上に応じて賃料が変わる設定など複雑な仕組みを必要とします」と大坪氏は説明する。従来、膨大な運用データを担当者ごとに管理していて、集計や分析に多くの手間がかかっていた。

こうした課題解決のため、福岡リアルティでは不動産運用・管理ツール「@property」(@プロパティ)の活用を考えた。「不動産運用システムとして@プロパティの完成度は非常に高い。商業施設の運用にも使えるよう、ぜひ私たちのリクエストを実現して欲しいと要望しました。」

パークプレイス大分プロパティデータバンクが自社構築・運用する@プロパティは、インターネットを介して不動産運用データを一元的に管理(左上図参照)。契約企業やその企業が保有する物件を管理するPM会社など、アクセス権限を持つ者だけがデータベースの閲覧や入力ができて、離れた地域の複数の担当者が統一フォーマットで情報を共有できる点が強みだ。さらに約1年間の開発期間を経て実現した新たな「商業施設オプション」を追加すれば、月間の売上金や想定賃料が算出でき、精度の高い収益予測が可能となる。

「テナントの売上やレジ客数の季節変動を考慮した柔軟な賃料設定で、予算と実績のきめ細かな管理が実現しました。データの比較・分析が簡単にできる統一フォーマットは、複数のテナントが目まぐるしく入れ替わる商業施設の運営において非常に有効です。」時代のトレンドを先取りして魅力的なスポットそして施設を運用することで、収益向上にもつながる。

情報を瞬時に取り出せる

@プロパティの仕組みとメリット

運用システムの自社開発も考えたという大坪氏だが、@プロパティがASP(アプリケーションサービスプロバイダー)サービスである点が重要だったと語る。「システムが自動的にブラッシュアップされ、自社以外の運用ノウハウが取り込めるため、大きなメリットと考えました。」@プロパティの『進化するソフトウェア』という機能を高く評価した結果といえる。

「入社一年目のスタッフでもすぐに使いこなせる操作性も魅力です。データが一括管理されているので安全性にも信頼が持て、担当者がデータを紛失するリスクも防ぐことができます。」データを更新・入力できる承認権限を細かく設定できる、セキュリティの高さにも信頼を寄せる。
同社は現在、試用期間を経てシステムの本格導入を見据えた活用法の拡大を視野に入れる。「@プロパティを使えば、各物件の稼働率から売上の推移まで知りたい情報を瞬時に抽出できます。経営会議のレポート作成などにも大いに活用できるのでは。」

取得物件の増加とともに、保有する物件の情報開示の複雑さが増している。資産運用会社やPM会社の一層の負担軽減が求められている。福岡リートは、国内REITで始めて現職の弁護士がコンプライアンス部長を務めるなど、運用の透明性の確保に力を入れている。@プロパティの活用で情報開示のさらなる充実に期待が高まる。
投資戦略の策定などに役立つ@プロパティの新たなオプション機能「アセットマネジメント・パッケージ」にも注目している。「今度、物件数が増加すれば、こうしたマネジメントの視点がより大切になるでしょう」と大坪氏は語る。

『Act Local、Think Global(アクト・ローカル、シンク・グローバル)』をスローガンに掲げる同社は、「今後も資本市場において世界レベルの意識を持ち、国内外問わず、多くの投資家に福岡・九州地域の魅力を発信して、投資資金を呼び込んでいきたい。」時代のニーズを的確にキャッチアップできる運用ツールの活用で、さらなる飛躍を目指していく考えだ。

株式会社ウェッジ発行『WEDGE』2007年3月号より

株式会社福岡リアルティ
所在地 :福岡県福岡市博多区住吉1-2-25
設立年月日 :2003年12月26日
資本金 :2億円


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